新年度が始まって間もない時期ということで、子どもたちは日頃の環境や生活の中で、さまざまな変化を感じている時期だったと思います。そんな中で迎えた今日の音楽アトリエでしたが、セッションルームに入ると、意外にも「いつもの感じ」がありました。
これまでの活動の積み重ねの中で、子どもたちにとって「ここに来たら◯◯をする」「この場所ではこんなことが起こる」という見通しや安心感が、少しずつ育ってきているのかもしれません。
前半グループは、「こんにちは」の歌から始まり、音楽に合わせて自由に歩いたりジャンプしたりするフリーウォーク、カップを使った目隠しゲーム、即興演奏、ツリーチャイム、最後に「おしまいのうた」を行いました。
中でも印象的だったのが、即興演奏です。ピアノはあえてメロディーを弾かず、土台となるシンプルなリズムだけを演奏しました。すると、子どもたちから自然にさまざまなリズムが生まれてきました。
普段はなかなか自分から楽器に手を伸ばさない子が、自分から手を出して演奏を始めたり、誰かのリズムに合わせてみたり…。それぞれが「自分の音」を出すところから始まり、いつの間にかお互いの音を聴き合い、リズムが重なっていく、とても自然なセッションになりました。
音楽には、「一緒にやろう」と言葉で誘わなくても、音を聴く・まねる・合わせる・自分の音を返す、といったやりとりが自然に生まれる面白さがあります。今日はまさに、子どもたち自身が音楽の中でお互いを感じながら、一つの場をつくっているようでした。
後半グループは、「こんにちは」の歌から始まり、楽器を使った個別演奏、「なべなべ」「ウンパッパ」の二人組ダンス、ツリーチャイムの個別演奏、「さようならのうた」で終わりました。
このグループでは最近、「自分はこうしたい」「これはやりたくない」という、それぞれの思いや主張が、以前よりはっきりと表れるようになってきています。これは、自分の意思を持ち、それを表現できるようになってきたという成長の一つでもあります。
一方で、みんなで音楽を楽しむためには、「自分の気持ちを表現すること」と同時に、「お友達の音楽を聴くこと」も大切です。自分の音を表現できる「個別の時間」を設けました。
「何をしてもいい」ということではなく、一定のルールや枠の中で自分らしく表現する。そして、お友達が表現しているときには、その音や存在にも耳を傾ける。触ってみたくなったり、音楽に触発されて動きだすようすも映っています。これらは自然な表現でステキなこと。
そんな経験を重ねながら、「自分も楽しい、そしてお友達も楽しい」という場を、一緒につくっていけたらと思っています。
今年度も、子どもたち一人ひとりの変化や成長を大切にしながら、音楽を通して「楽しい」「やってみたい」「一緒にやってみよう」という気持ちを育てていきたいと思います。(文:小川ひろこ)
日時:9月5日(土)
指導者:小川ひろこ先生
①2時00分〜2時40分 4人
②2時45分〜3時25分 5人
🇫🇷 ランブイエ在住
広島出身、息子3人いる日日家族。アニメと動物とシュークリーム大好き。